『受注絶壁』造船業に春到来

骨を削る構造調整…『受注絶壁』造船業の春スタート

業績改善の兆しくっきり
現代重工業、昨年大規模な黒字転換
三星重工業4四半期の営業利益黒字転換
城東造船も損失幅減少

今年、造船業の本格的に回復期待
グローバル環境規制強化で老朽船舶の買い替え需要は大きくなる模様
国際原油価格の上昇も好材料

 

長い間冷え切っていた造船景気にも春の日が来るのだろうか。造船業界が’受注氷河期’を経て’解氷期’に入っているという分析だ。長い期間’受注絶壁’を過ぎてきた韓国の造船会社各社は、骨を削る構造調整でコストを削減した結果、業績部門で改善の兆しが現われ始めた。船舶の価格も底を打っている雰囲気だ。グローバル環境規制が強化され、原材料価格が値上がりし、受注も、下半期に伸びをつけるものと予想される。バルク船を皮切りに、タンカー、コンテナ船の順で市況回復の兆しが見えるという’ばら色の展望’も出ている。

 

構造調整に実績改善善戦

現代重工業は、昨年の売上39兆3173億ウォン、営業利益1兆6419億ウォンを記録した。売上高は前年比14.9%減ったが、営業利益は2015年1兆5401億ウォンの赤字から昨年、大規模な黒字転換に成功した。営業利益が1兆ウォンを超えたのは2012年2兆55億ウォン以来4年ぶりだ。

全体営業利益の半分以上は、製油部門から出たが、現代重工業、現代尾浦造船、現代三湖重工業など造船部門でも営業利益が7100億ウォンを記録し、前年(6000億ウォンの赤字)比の黒字転換に成功した。人員削減、資産売却など、昨年2兆ウォン程度の自己救済案を履行し、費用を減らし、割安の受注も無くなって、収益性が高まったためという分析だ。2015年1兆3000億ウォン程度の営業赤字を記録した海洋プラント部門もヤードの過密化解消、工程安定化で黒字転換に成功した。

サムスン重工業は、昨年売上10兆4142億ウォン、営業損失1472億ウォンを記録した。昨年4四半期には464億ウォンの営業利益を達成して業績の改善振りがはっきりしてきた。城東造船海洋も損失幅を減らして実績が改善される見通しだ。大宇造船海洋の場合、当初の小幅の黒字を予想したが、指定監査人(サムイル会計法人)が極度に保守的な監査を実施して大幅な赤字が出る可能性も排除できない。

 

環境規制、原油価格の上昇は好材料

今年の実績は昨年より改善するものとみられる。造船業界では△世界の環境規制強化△船舶バラスト水設備義務化△原資材価格の上昇などで今年、造船業が本格的に回復するものと期待した。

国際海事機関(IMO)は、船舶硫酸化物(SOx)の排出規制を2020年から適用することにし、全世界すべての船舶は燃料を変更したり、排気ガス低減装置を設置しなければならない。高コスト低効率の老朽船舶に対する交代の需要が増えるという観測だ。船の重心を維持するために載せるバラスト水も来る9月から設備が義務化され、船主たちの船舶交代時期を繰り上げるものとみられる。(注意:バラスト水が義務化ではなく、バラスト水処理の設備を船舶に搭載することが義務付けられます)

国際原油価格が上昇を記録していることも、海洋プラント受注面で’青信号’だ。欧州最大の製油会社であるロイヤル・ダッチ・シェルと米国2位の製油会社シェブロン、ノルウェー国営石油会社であるスタトイルなどは、大規模な海洋プラントの発注を予告した。原油価格がバレル当たり50~60ドル水準を維持すれば、海洋プラントの発注は以前より増えるものと見られる。

輸出入銀行海外経済研究所は「原油価格が上がるほど、船齢が高い低効率の高用船舶が廃止され、これは最新の造船需要につながる可能性が高い」、「2017年新造船市況は急激な上昇はなくても、漸進的に改善される可能性が高く、海洋プラント市場にも肯定的な変化が始まるだろうと予想される」と予想した。

 

韓国経済 2017.2.20
ttp://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=015&aid=0003730421


韓国限定のお話ではなく、全世界的に見たお話なので発注が多くなるのは結構なことだと思います。ただ、内容としては、以前から言われていたことばかりで、新しい情報はないです。

 

バルク船を皮切りに、タンカー、コンテナ船の順で市況回復の兆しが見えるという’ばら色の展望’も出ている。

バルク船を造船する造船所を潰してしまったのは韓国政府なので、タンカー・コンテナ船の発注が増えるまでは、韓国造船会社はガマンでしょうか。

参考:海運業の主力船を日本と中国に船舶を建造してもらうハメに
現代重工業のところで「製油部門」とありますが、これは現代オイルバンクという連結子会社のことを指していまして、昨年、GSカルテックス、SKイノベーション、S-Oil、現代オイルバンクの大手製油4社で営業利益8兆ウォンになったと大騒ぎしていました。原油から石油製品を精製する際に得られる粗利益である精製マージンが拡大したのが主要因です。

 

環境規制・バラスト水設備については記事にある通りですが、
環境規制については詳しくはこちらをご覧ください。
結局、燃料をLNGに変えるか(LNGに変える場合エンジンを変える必要あり)、排ガスを減らす装置をつけてという話です。
バラスト水設備については、こちらをご覧ください。
こちらは、バラスト水をそのまま捨ててしまうと港の生態系がおかしくなるので水を綺麗にしてから処理してから捨ててください。そのための設備を船につけてねという話です。

ともに、造船会社の仕事が増えることになりますから、海運会社にとっては資金的に苦しくなる可能性もありますが、造船業界にとってはメリットにしかならない話です。

この件は、海運会社にとって苦しいことなのに政府が意味不明な対応をしようとしているのが、

こちらの記事になります:海運業の主力船を日本と中国に船舶を建造してもらうハメに

 

 

原油価格がバレル当たり50~60ドル水準を維持すれば、海洋プラントの発注は以前より増えるものと見られる。

発注が0で2月も終わりになりそうな大宇造船海洋にとっては願ってもない話ですが、大宇造船海洋の仕事が増えるかどうか・資金繰りが好転するかどうかなどは別問題ではあります。

 

大宇造船海洋が今年の後半まで存在しているかが一番の注目です。


PAGE TOP