経営危機続く大韓航空

大韓航空飛行機の写真

「ドルの借金だけ10兆」為替差損に泣いく大韓航空、昨年末の負債比率1225%に急騰
「為替レートという伏兵」に襲われた大韓航空…第4四半期だけで9400億ウォンの為替差損
有償増資、今年3月中に完了されれば、負債比率900%台に下落予想

 

大韓航空の昨年末の決算財務諸表基準、負債比率が1200%を超えたものと予想された。ドナルド・トランプの米大統領当選後、ドルが大きく値上がりし、大韓航空の年末決算帳簿に巨額の為替差損が反映されるためだ。

11兆ウォンを越える外貨借入金を持っている大韓航空は昨年第4四半期(10月〜12月)だけで約9400億ウォンに至る為替差損を記録したものと推定された。これによって1兆4200億ウォンに上る社債投資者が期限の利益喪失(金融機関が債務者の信用リスクが高まる場合、貸出金を満期以前に回収すること)に乗り出せる状況に直面した。

大韓航空がこの5日発表した4500億ウォンの有償増資に成功すると、昨年12月末基準の負債比率(決算)が発表される今年3月には負債比率が1000%以下になる見通しだ。しかし、その後も国内外の経済状況によって流動性に問題が起こる可能性がある。

 

◆昨年末の為替レート1208.5ウォンの反映、負債比率1225.7%に上昇

11日、韓国信用評価によると、大韓航空の2016年財務諸表基準負債比率は約1225.7%を記録したものと推定された。 昨年9月末(917.3%)より308%以上急騰した水準だ。

大韓航空は昨年原油安好況に支えられて実績が良かった。1兆1000億ウォンに上る営業利益を出した。 韓進(ハンジン)海運関連損失(8267億ウォン)、純金融費用(3604億ウォン)が発生し、負担になっていたが、年末までに負債比率1000%以下を維持するものと期待した。

しかし、伏兵は’為替’だった。 昨年9月末基準のウォン相場は1096.3ウォンだったが、12月末の決算基準為替レートは1208.5ウォンに急騰した。トランプ共和党候補が、米大統領選挙で勝利し、安全資産を好む現象が濃くなった影響だ。これはドル高につながった。

大韓航空の昨年末基準で、借入金は15兆3000億ウォン。そのうち11兆6000億ウォン(75.1%)が外貨借入金だ。また、外貨借入金の約85%が米ドルになった借金だ。借入金がドルに集中されていることから、通貨間のヘッジ(分散投資)を通じて為替リスクを分散することが容易ではない状況と、業界関係者たちは説明した。

これによって大韓航空は第4四半期だけで9369億ウォンの為替差損を記録したものと推定される。昨年一年基準では為替差損が3491億ウォンに達し、昨年約5700億ウォン規模の当期純損失を記録したものと予想された。

大韓航空は現在1兆4000億ウォン分の社債発行残高を保有している。このうち8700億ウォン分の社債は、年末基準、負債比率が1000%を超えれば、投資者が期限の利益の喪失を宣言できるという条項がある。債権者らが債権者集会を開き、期限の利益の喪失を宣言すれば、大韓航空は社債を早期返済しなければならない。

それだけでなく、この条項が実行されると、クロスデフォルト(Cross Default)になり、他の社債までいずれも期限の利益を喪失したものとみなされる。クロスデフォルトとは、社債でデフォルトが宣言されれば、他の社債も同じ債務者に一方的にデフォルトを宣言できるようにした投資者保護装置だ。これによって大韓航空は1兆4000億ウォン規模の会社債に対する早期返済に苦しむことになる。

 

◆1.4兆の社債クロスデフォルト危機…4500億ウォンの有償増資で「緊急消火」

このような状況を受け、急いで取り出したカードが有償増資だ。大韓航空は昨年、会社債市場で満期1年、金利4%の好条件にもかかわらず、機関投資家たちの反応がないため、社債を主管社が買収し、個人投資者たちに売った。信用等級(ハンキピョンBBB、韓信評ナイスBBB+)が下落したうえに、見通しも否定的だったためだ。昨年末推進した3億ドル規模の海外永久債の発行も成功しなかった。これによって大韓航空は今年3月中に約4500億ウォン規模の株主割当有償増資に乗り出す計画だ。

大韓航空が有償増資の時点を3月にしたのは、2016年会計年度基準の事業報告書が出る時期と一致する。債権者に昨年末の基準では、負債比率が1000%を越えたが、有償増資の効果を反映すれば、1000%以下に落ちるので、待ってほしいという強いメッセージであるわけだ。

4500億ウォン規模の有償増資が成功すれば、今年3月末基準の大韓航空、負債比率は約900%台前半へと下がるものと予想される。業界は1兆4000億ウォンの債権者が早期償還を要求する最悪の事態を防ぐための先制的な措置と解釈した。もしこの間、ドルに対するウォンの相場が1100ウォン台に下落すれば為替差益が発生し、負債比率がもっと改善される余地もある。

キムジョンフン、韓信評研究員は「今回の有償増資が3月中に計画通りに完了されれば、キャッシュフロー面では肯定的」とし、「ただ、米国大統領選挙後の上昇に転じた為替が燃料費、テナント料や為替差損などの面で収益性に否定的な影響を及ぼす可能性もある」と説明した。

大韓航空関係者は「有償増資を通じて負債比率200%程度改善する計画」とし、「年間180億ウォンの利子費用の削減効果もある」と話した。

朝鮮日報 2017.1.11
ttp://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=366&aid=0000355619


※補足:外貨での借り入れが多い大韓航空としては、ウォン安・ドル高が理想です。(記事内に為替の急騰・下落という内容がありますが、主語はすべて”ドル(USD)”です。)

大韓航空が韓進グループの一員だった韓進海運の支援のため資金を使ったため、経営難に陥っているのは日本ではどうかはわかりませんが、韓国ではそれなりに知られている話です。記事の通り負債比率が高い1000%を越えると期限の利益を喪失することになるため、増資 or 永久債の発行で乗り切ろうとしていました。ちなみに2016年6月末時点で負債比率が1082%になりましたが、業績がよかったためか、債権者から期限の利益喪失について話は出なかったようです。

しかし、2016年12月末でも負債比率が1000%を超えたとなると今後の原油価格高騰による燃料費負担増・ウォン安ドル高による負債増傾向などもあり、大韓航空の債権者が期限の利益を喪失させるのでは?という懸念もあります。とりあえずは、株主割当増資で資本金を増やして負債比率を減らして、乗り切ろうということのが本記事の内容になります。

大韓航空の可哀想なところは、燃料費などの大きなコストはドル決済ばかりなのに、入ってくるもの(売上)は、ウォンであることが多いというところです。原油高傾向にあることは日本のニュースでもご存知かと思いますが、為替レートのために厳しい状況に置かれてしまっている現状があります。(私の足りない頭で考えましたが、はっきり言ってウォン高ドル安になるかもという材料が皆無なのですが、どなたか思いつく材料はございますか?)

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